マウスピース矯正が浮くのは何が問題?原因と許容範囲と対処法
2025年9月18日
▼目次
1. なぜマウスピース矯正中に“浮き”が起きるのか
2. マウスピース矯正の許容される“浮き”と対処法
3. マウスピース矯正の“浮き”が続いた場合の治療への影響
4. 恵比寿の歯医者 恵比寿I’s歯科・矯正歯科のマウスピース矯正
透明で取り外しができるマウスピース矯正は、目立ちにくく、取り外しが可能な特性から、ライフスタイルに合わせやすいとされる歯列矯正の方法の1つです。しかし治療中に、「マウスピースが歯から浮いてしまっている」と感じることがあるかもしれません。この“浮き”は、見た目や装着感だけでなく、治療の進行にも影響を及ぼすことがあるため、正しく理解し、適切に対応することが大切です。今回は、マウスピース矯正中に浮きが起きる理由や、どこまでの浮きが許容されるのか、また具体的な対処法について整理して解説します。
1. なぜマウスピース矯正中に“浮き”が起きるのか
マウスピース矯正における“浮き”とは、マウスピースが歯にぴったりと密着せず、部分的に隙間が生じている状態を指します。この状態が起こる原因はいくつかあります。
<浮きの原因>
①歯の移動が予定通り進んでいない
治療計画通りに歯が動いていないと、マウスピースと歯の形状にズレが生じ、浮きが発生することがあります。特に、食いしばりや装着時間の不足によって歯の動きが遅れると、次のステップのマウスピースが適合しにくくなります。
②マウスピースの装着時間が足りない
マウスピースは原則として1日20時間以上の装着が推奨されています。装着時間が短いと、矯正力が十分に発揮されず、マウスピースが浮く要因となる場合があります。
③アタッチメントの脱落やズレ
歯の表面に取り付けられる小さな突起「アタッチメント」が外れたり、位置がずれると、マウスピースが安定せず、密着しにくくなります。
④新しいマウスピースへの交換直後
新しいマウスピースを装着した直後は、歯がその形にまだ適応していないため、数日間は浮きを感じることがあります。これは一時的な現象として見られることもあります。
⑤歯列や歯の形状の個人差によるもの
八重歯や歯列の湾曲が強い場合など、歯の形状によってはマウスピースの密着度に影響が出やすく、浮きが起きやすくなることがあります。中でも、前歯に近い側切歯(前から2番目の歯)は、浮きが起きやすい部位のひとつとされています。個人差が大きいため、治療中に気になることがあれば、早めに歯科医師へ相談することが大切です。
このような“浮き”が生じた場合には、そのまま放置せず、必ず歯科医師に相談することが重要です。
2. マウスピース矯正の許容される“浮き”と対処法
マウスピースが多少浮いているからといって、すぐに異常とは限りません。重要なのは、「どの程度の浮きなのか」「何日も続いているか」という点です。
①初日〜数日の軽度な浮きは許容範囲
新しいマウスピースに交換した初日から2〜3日は、歯が移動する準備段階のため、0.5mm前後の浮きが見られることがあります。この程度の浮きは許容範囲とされており、次第に馴染んでくることが多いです。
②1週間以上続く浮きは要注意
軽度な浮きでも、1週間以上経っても改善しない場合は、治療計画にズレが生じている可能性があります。放置すると、歯の移動が予定と異なり、後の治療工程に影響する恐れがあります。
③歯科医師への相談と再評価
浮きが気になる場合は、できるだけ早く歯科医師に相談しましょう。マウスピースの適合状態や歯の動きが確認され、必要に応じてアタッチメントの再装着や治療計画の調整が行われます。
④チューイーの使用による密着補助
「チューイー」とは、マウスピースと歯をしっかり密着させるために使用される、柔らかいシリコン製の補助具です。新しいマウスピースに交換した際などに、1日数回チューイーを噛むことで、浮きの軽減が期待できます。
⑤装着時間の見直しと記録
装着時間が不足しがちな方は、スマートフォンのアプリなどを使って、装着時間を記録・管理することが有効です。20時間以上の装着を意識して継続することが、治療の円滑な進行につながります。
⑥無理な自己判断は避ける
「少し浮いているから無理に押し込もう」「別のマウスピースを使ってみよう」などの自己判断は避けましょう。無理な対応は歯や装置に悪影響を与える可能性があります。治療は必ず歯科医師の指導のもとで進めることが基本です。
マウスピース矯正中に生じる“浮き”は、正しい対応をすれば大きな問題に発展しないことがほとんどです。大切なのは、違和感を放置せず、早めの確認と対処を心がけることです。
3. マウスピース矯正の“浮き”が続いた場合の治療への影響
マウスピース矯正中の“浮き”が長期間続いた場合、単なる装着感の問題にとどまらず、治療そのものに影響を及ぼす可能性があります。
①歯が計画通りに動かなくなる
浮きがあると矯正力が正確に伝わらず、歯が想定どおりに動かない原因になります。その結果、次のマウスピースが合わなくなる可能性があります。
②マウスピースの再作製が必要になる
計画からのズレが大きくなると、マウスピースを再設計・再作製する必要が出てくることがあります。追加の期間や費用が発生する可能性もあり、負担になるケースがあります。
③治療期間が延びるリスク
歯の動きが滞ると、治療完了までのスケジュールにも遅れが出る場合があります。例えば、12か月の予定が数か月延びるケースもあります。
④噛み合わせに影響することがある
一部の歯だけが偏って動くことで、噛み合わせに不均衡が生じる可能性があります。結果として、最終的な仕上がりに調整が必要になることもあります。
⑤モチベーション低下などの精神的負担
違和感や治療の遅れは、モチベーションの低下につながることがあります。装着時間が守られなくなるなど、さらなる影響を招くことも考えられます。
⑥歯科医師との定期的な連携が重要
違和感があった時点で歯科医師に相談することで、早期の軌道修正が可能です。マウスピース矯正は自己管理が求められる治療であるため、歯科医師との連携が結果に大きく影響します。
「少しの浮きだから」と軽視せず、早めに対応することが、計画どおりの治療と良好な結果につながります。
4. 恵比寿の歯医者 恵比寿I’s歯科・矯正歯科のマウスピース矯正
「目立つ矯正はイヤ…」「矯正って痛そう」「通院のたびにワイヤーを調整するのは不安」
そんなお悩みをお持ちではありませんか?
恵比寿にある歯医者 恵比寿I’s歯科・矯正歯科では、患者さんのライフスタイルに合わせた矯正歯科治療を行っています。
当院では、透明なマウスピースを使った「インビザライン矯正」を取り扱っています。
≪インビザライン(マウスピース型矯正装置)≫
「インビザライン」は、透明なマウスピースを使って歯並びを整えていく矯正方法です。
目立ちにくく、周囲に気づかれにくいのが特徴で、装置は取り外しも可能なため、食事や歯磨きも普段通り行えます。
納得して治療に進めるよう、治療前にはシミュレーションを行い、どのように歯が動いていくかを事前に確認できます。
また、ご希望の方にインビザライン矯正治療をスムーズに進めるための無料アプリ「My invisalign」をご提供しています。
「My invisalign」はアライナーの交換タイミングをお知らせ機能やアライナーの装着時間を記録、治療経過の記録や写真保存できるinvisalignの公式アプリです。
お家にいる間もできる限り治療をサポートできる体制を整えています。
※「My invisalign」はグループ医院の中で恵比寿I’s歯科・矯正歯科のみ、ご相談いただいた場合にご提供しております。
≪再矯正や部分矯正にも対応≫
「昔矯正したけど、また歯がズレてきた」
「全体ではなく前歯だけ整えたい」
こうした“後戻り”や“部分的な矯正”にも対応しています。
当院では患者さんの状態に応じて、矯正治療プランをご提案しています。
≪矯正中のむし歯・歯周病にも対応可能≫
矯正治療中にむし歯や歯肉のトラブルが起きた場合も、当院ではそのまま診療が可能です。
総合歯科医院として、矯正と一般歯科を一つの医院で対応できる体制を整えています。
マウスピース矯正をご検討の方は、まずはお気軽にご相談ください。
▼マウスピース矯正の詳細はこちら
▶ ご予約・お問い合わせはこちら
まとめ
マウスピース矯正は、透明で取り外し可能な特性から、日常生活に取り入れやすい治療方法のひとつです。しかし、治療中に“浮き”が生じたまま放置すると、歯の移動が計画通りに進まず、治療期間が延びるなどの影響が出る可能性があります。浮きが気になった際には、自己判断せず、早めに歯科医師へ相談することが重要です。
恵比寿周辺でマウスピース矯正をご検討中の方は、恵比寿I’s歯科・矯正歯科までご相談ください。
監修:恵比寿I’s歯科・矯正歯科
院長 白石