子どもの歯が抜けない?乳歯の抜歯の注意点

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子どもの歯が抜けない?乳歯の抜歯の注意点

2024年10月29日

▼目次

1.子どもの歯を抜くタイミング

2. 自宅で乳歯を抜く際の注意点とリスク

3. 歯科医院で行う乳歯の抜歯

4. 乳歯抜歯後のケアと大切なポイント

 
子どもの成長に伴い、乳歯が抜けるタイミングが訪れます。特に乳歯がぐらつき始めると、多くの親御さんが「いつ抜くべきか」「自宅で抜いても大丈夫か」など、さまざまな疑問を持つことでしょう。
乳歯の抜歯には適切なタイミングと方法があり、誤った処置は将来の歯並びや健康に影響を与える可能性があります。今回は、子どもの乳歯を抜く際のタイミングや自宅での抜歯方法、歯科医院での対応について詳しく解説します。子どもの健康的な成長のために、正しい知識を身につけておきましょう。
 

1.子どもの歯を抜くタイミング

子どもにとって、乳歯が抜けることは成長の節目です。乳歯は、一般的に6歳頃から12歳頃にかけて自然に抜け始めます。この時期に新しい永久歯が生え始め、乳歯と交代する仕組みになっています。しかし、全ての乳歯が同じ時期に抜けるわけではなく、子どもの成長や発達の状態によって歯が抜けるタイミングは異なるため、親御さんとしては「いつ抜けるのか」と心配になることもあるでしょう。
 
基本的には、乳歯が自然にぐらつき始めたら、抜ける準備ができているというサインです。お子様が動く乳歯を気にして指や舌で触ってしまい、その力で抜けてしまうことが多いです。これは自然なこと(仕方ないこと)ですが、誤飲や出血に注意が必要です。ただ、親御さんの判断で無理に抜こうとすることも注意が必要です。強引に抜こうとすると、歯肉を傷つけるだけでなく、歯の根や周囲の歯にも悪影響を与える可能性があります。
 

乳歯が自然に抜けるサイン

・歯が大きく揺れ始める
・食べ物を噛む際に歯が浮く感覚がある
・永久歯が乳歯の下から少しずつ生えてくる
 
ただし、乳歯が抜ける時期や順番には個人差があるため、歯がなかなか抜けない場合でも慌てずに見守ることが大切です。
 

2. 自宅で乳歯を抜く際の注意点とリスク

乳歯がぐらついていると、親御さんが抜きたくなることがあるかもしれませんが、自宅で無理に抜くのは避けた方が良いでしょう。特に、まだ歯が十分にグラグラと揺れていない状態で抜こうとすると、次のようなリスクがあります。
 

【リスク】

歯肉の損傷

無理に引っ張ることで歯肉を傷つけ、痛みや炎症を引き起こす可能性があります。歯肉が切れてしまうと、感染症のリスクも高まります。

感染のリスク

歯を抜く際、清潔にしないと、感染症が発生する可能性があります。特に子どもの免疫はまだ十分に発達していないため、注意が必要です。

歯の根が残る可能性

まだ歯の根がしっかりしている乳歯を無理に引き抜くと、歯根の一部が歯肉の中に残ってしまい、炎症や痛みの原因となります。

もし自宅で乳歯を抜こうとする場合、以下の注意点を守ることが大切です。
 

【注意点】

・歯がしっかり揺れていることを確認する
・抜歯をする前に、手や使用する道具を清潔にする
・強引に引っ張るのではなく、ゆっくりと動かしながら自然に取れるのを待つ
 
これらのポイントを守ることで、感染や怪我のリスクを最小限に抑えることができます。しかし、何らかの問題が生じた場合や、歯が抜けない場合はすぐに歯科医師の診察を受けることが推奨されます。
 

3. 歯科医院で行う乳歯の抜歯

場合によっては、乳歯が自然に抜けず歯科医院での抜歯が必要になることがあります。特に、永久歯がすでに生え始めているのに乳歯がまだ抜けていない場合や、乳歯がまだしっかりと歯肉に固定されていて、自然に抜けにくい場合に見られます。このような状況では、歯科医院での診察が必要です。

歯科医院での抜歯が必要な場合

・永久歯が生え始めているにもかかわらず、乳歯が残っている
・乳歯が重度のむし歯や損傷を受けている場合
・乳歯が歯並びの乱れを引き起こす恐れがある場合
歯科医院では、適切な器具を用いて乳歯を抜歯します。麻酔を使用することで、子どもが感じる痛みを抑えることができます。

当クリニックでの乳歯抜歯の流れ

①診察と診断

まず、歯科医師がお口の中を診察し、レントゲンなどの画像診断を通じて乳歯の状態や永久歯の成長具合を確認します。

②麻酔

患者さんからご希望があった場合や、歯科医師の判断によっては局所麻酔を使用します。歯の揺れ具合によっては、表面麻酔のみで完結する場合もあります。

③乳歯の抜歯

慎重に乳歯を抜き、抜歯後に出血や痛みがないか確認します。

④抜歯後のケアの説明

抜歯後のケアについて説明し、感染を防ぐためのポイントをお伝えします。
 

4. 乳歯抜歯後のケアと大切なポイント

乳歯を抜いた後のケアは、抜歯の成功と歯や歯肉の健康を維持するために非常に重要です。正しいケアを行うことで、感染や炎症を予防し、健康な歯の成長を促進することができます。
 
抜歯後のケアポイント

①出血の対応

抜歯後に少量の出血が見られる場合は、清潔なガーゼを軽く噛ませて止血します。通常、数分以内に出血は止まりますが、止まらない場合は歯科医師に相談してください。

②食事の注意

抜歯直後は、硬い食べ物や熱い飲み物を避け、柔らかい食べ物や冷たい飲み物を摂取するようにしましょう。硬いものを噛むことで、抜いた部分に負担がかかり、炎症や出血を引き起こす恐れがあります。刺激のある食べ物も控えましょう。

③口腔内を清潔に

抜歯後は、口腔内を清潔に保つことが重要です。ただし、抜歯した部分を強く磨いたり、うがいをしすぎたりするのは控えましょう。血がかたまりにくくなってしまい、余計な出血を引き起こす可能性があります。
歯磨きは優しく行い、抜歯した部分を傷つけないようにしてください。

④痛みの緩和

抜歯後に軽い痛みを感じることがありますが、通常は数日で治まります。痛みが続く場合や、腫れが引かない場合は、早めに歯科医師に相談してください。
 
また、乳歯が抜けた後、永久歯が正しい位置に生えてくるかどうかを観察することも大切です。歯並びや噛み合わせに問題が見られる場合は、早期の矯正治療を行うことで、将来的な歯列不正のリスクを減らすことができます。
 
 
子どもの乳歯の抜歯は、時期と方法に気を付けることが大切です。無理に抜いたり、タイミングを誤ったりすると、将来の歯並びや健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
恵比寿歯科・矯正歯科では、乳歯抜歯に関するご相談を随時受け付けております。適切な方法で子どもの健康を守るためにも、お気軽に当院へご相談ください。
 

 

監修:恵比寿歯科・矯正歯科
院長 中富

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