舌って磨くの…?
2025年1月6日
こんにちは!
渋谷区 恵比寿の歯医者、恵比寿歯科・歯科矯正の歯科医師の小田倉です。
舌(ベロ)の磨き方がいまいちよく分からないという方はいらっしゃいませんか?
クリニックや学校の検診等でも歯や歯茎に関してはチェック項目がありますが、舌についてはあまり聞いたことがない方が多いと思われます。
歯ブラシやフロス、歯間ブラシ、洗口液、ウォータージェット、、
どれも歯に付着した汚れや、口腔内の細菌に作用するものであり、舌を綺麗にする機能はあまりありません。
では、舌のケアは本当に必要なのでしょうか?
今回は舌についてお話していきたいと思います!
【舌の構造】
舌には様々な構造があります。
舌先から3分の2程が舌体、後ろ3分の1程が舌根となります。
舌体には舌乳頭といわれる4つの構造(茸状乳頭・糸状乳頭・有郭乳頭・葉状乳頭)に分かれ、それらにも様々な役割があります。
【舌苔】
舌に付着した汚れのことを舌苔といいます。
舌苔成分も様々です。唾液の成分・細菌・真菌・死菌・血球成分・色素・剥離した上皮細胞・食べ物のカスなどが溜まったものの総称を指します。
この舌苔は口腔内から全身の健康状態や口臭・歯周病の状態によって舌苔の成分が変化するため、生活習慣が多くの影響を与えています。
その他、唾液の分泌状態によっても舌苔の付着程度が変化するため、唾液の分泌に影響を及ぼす疾患(シェーグレン症候群・糖尿病・唾液腺障害等)やホルモンバランスの変化・加齢・緊張状態・ストレス・花粉症や慢性鼻炎による口呼吸も口腔内が乾燥するため舌苔の付着を促進させます。
また、健康状態以外にも喫煙・口腔清掃不良・義歯の清掃不良も舌苔を付着しやすくします。
「舌のケア(お掃除)なんてしたことがない」「今まで何も問題がなかった」と、思われる方もいらっしゃると思います。必ずしもトラブルが起こるわけではありません。
しかし、高齢になると現れるトラブルや気を付けた方が良い体質の方もいらっしゃいます。
ケアしないことで何かしらの症状が発症してしまう可能性があるのであれば予防しておいた方が良いですよね!
【舌の清掃方法】
①舌クリーナー(舌専用補助器具)
ヘラタイプとブラシタイプがあります。
どちらも舌の奥の方から手前に軽く引き、それを数回繰り返して舌苔を取ります。1日1〜2回行うと良いでしょう。
ブラシタイプの方が絡め取りやすいですが、ヘラタイプの方が器具本体の洗浄が行いやすく清潔に保ちやすいです。
※注意点※
舌クリーナーを奥の方にやり過ぎると嘔吐反射が出てしまいます。また、強くこすり過ぎると舌を傷つけてしまうため力の加減に気を付けて下さい。メーカーや使用頻度によりますが、2ヵ月程度で新しいものに変えましょう。
②ガーゼ
高齢の方や寝たきり、麻痺がある方は介助者の方が使用します。硬く粘度がました舌苔はこちらの方が痛みが少なく取れることもあります。
また、舌クリーナーでの清掃は刺激が強過ぎる方にも向いています。
舌のケアを優先的に行った方が良い方は、上記にもある主に唾液の出にくい方です。
シェーグレン症候群・糖尿病・唾液腺障害等やホルモンバランスの変化・加齢・緊張状態・ストレス・花粉症や慢性鼻炎の処方薬の服用されている方々です。
該当される方は唾液が出にくいことによって舌苔の発生しやすいため、舌のケアを必ずした方が良いです。
また、舌苔が残りやすい飲食物等は、コーヒー・紅茶・着色料の強い物・葡萄やオレンジ果汁・乳製品・タバコなどです。
これらは舌に一定期間定着することや既に付いてしまった舌苔にも付着しやすく、長時間口腔内に留まることで口臭の原因にもなり得ます。
舌苔は細菌の塊でありそれらが体内に入り込んだ時に健康であればあまり問題はありませんが、循環器疾患や免疫力低下している高齢の方は十分に気を付けた方が良いでしょう。
超高齢化社会となった現代での問題視されている高齢者の死亡原因の一つである誤嚥性肺炎も舌苔が原因の可能性は大いにあります。
今回は舌についてお話させていただきました!
もし、気になることがありましたらスタッフにお声かけください。
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