子どもの歯は何本生える?乳歯が生える時期や永久歯に与える影響を解説
2025年3月11日
▼目次
乳歯の本数や生え方を知ることは、子どもの歯を守る上で重要なポイントです。乳歯の口腔ケアを怠ると、永久歯の歯並びや将来の口の中の健康にまで影響を与えてまう事を知っていますか?
今回は、乳歯の本数や生える順番、生える時期、さらに永久歯への影響や注意点について詳しく解説します。
1. 子どもの歯は何本?乳歯の生える順番と特徴
乳歯は子どもの口の中で最初に生える歯で、永久歯が生えるまでの間、食べ物を噛んだり、言葉を発音する上で重要な役割を果たします。
乳歯のことをしっかり理解し、口の中の健康を守りましょう。
①乳歯は全部で20本ある
乳歯は上と下の歯それぞれ10本ずつ、合計20本の乳歯が生えます。
人によって最初から歯の本数が少なかったり、2本の歯がくっついて生えてきたりする場合もあります。
②乳歯が生える順番
乳歯は前歯(乳切歯)、前歯の隣(乳側切歯)、奥から2番目(第一乳臼歯)、犬歯(乳側切歯の隣)、1番奥(第二乳臼歯)の順で生え、食事や発音に必要な役割を果たします。
・生後6か月頃から:下の前歯(乳切歯)
・生後10ヶ月頃:上の前歯(乳切歯)
・1歳頃:上の前歯の隣(乳側切歯)
・1歳4ヶ月頃:第一乳臼歯(奥から2番目)
・1歳7ヶ月頃:乳犬歯
・2歳半頃:乳小臼歯(1番奥歯)
個人差はありますが、平均して2歳半〜3歳で乳歯が生え揃うことが多いでしょう。
③乳歯は永久歯よりむし歯になりやすい
乳歯は永久歯と比べて、歯の質が弱くむし歯になりやすい特徴があります。
また歯が小さくの厚みも薄いため、むし歯ができると進行が早いので注意が必要です。
乳歯が生える順番や時期は、個人差が大きく必ずしもその通りに生えてくるとは限りません。
多少のズレは気にしなくても大丈夫な場合もありますが、心配な場合は歯科医院で相談しましょう。
2. 子どもの歯が生える時期と口腔ケア
乳歯が生える時期は、子どもの成長の目安にもなります。それぞれの時期に対応するケアを行いましょう。
①0歳〜生後6か月までの歯が生えてない時期
乳歯が生えるまでの間、歯ブラシをする必要はありません。しかし、食後に水に濡らして絞ったガーゼで口の中を拭くことで歯ブラシを始めた時の抵抗が少なくなりやすいでしょう。
②生後6か月頃から乳歯が生えてくる時期
下の前歯(乳切歯)が最初に生えるのが一般的です。
歯が生えてきたら、歯ブラシで磨きましょう。乳歯用の小さいヘッドのものを選んで少しずつ歯ブラシを慣れさせていくことが大切です。
③3歳頃までに乳歯が生え揃う時期
平均して3歳頃までに乳歯20本が生え揃うことが多いです。
歯ブラシに慣れて隣り合う歯が何本か生えてきたら、歯ブラシと合わせてデンタルフロスも使うようにしましょう。
子どもの口の中は小さいので、ホルダー付きのフロスだと操作しやすくなります。
④6歳頃からの永久歯への交換時期
6歳頃から乳歯が抜け始め、永久歯に入れ替わります。この時期は永久歯の歯並びの基礎が形成される重要な時期です。乳歯がむし歯が進行すると、永久歯の形や色に影響がある場合もあります。
歯ブラシを嫌がる子どもに対しては無理せず、口の周りを触る練習や、歯ブラシに慣れさせるところから徐々に始めるといいでしょう。子どもだけでは歯を磨くのは難しいので、必ず仕上げ磨きをする事が大切です。
3. 子どもの歯が生え揃わない時
乳歯が予定通りに生え揃わない場合や順番が乱れる場合、どのように対処すれば良いのでしょうか?考えられる主な原因は以下の通りです。
①個人差による生えるペースの違い
1歳を過ぎても歯が生えない場合、遺伝的な要因や栄養状態の影響が考えられます。
しかし乳歯生える時期や順番にはかなり個人差があります。多少のズレは問題ありませんが、心配な場合は歯科医院で相談しましょう。
②生まれつき歯がない(先天性欠如)
出てくるはずの乳歯がそもそもない先天性欠如という場合もあります。あまりにも生えてこない場合、レントゲンで歯肉の中に歯があるかを確認する必要があるでしょう。
③歯と歯がくっついている(癒着歯)
1本で生える予定の歯が複数の歯がくっついていることにより生える時期が遅れる場合もあります。
これは癒合歯と呼ばれるもので、通常様子を見ながら、永久歯に生え変わるのを待つことが多いです。
乳歯がなかなか生え揃わないと心配になることも多いですが、遺伝的な要因や個人差も大きく関わっています。定期的に歯科医院にいくことで問題を早期に発見する事が期待できます。
4. 乳歯が永久歯に与える影響
乳歯の状態が悪いと、永久歯の健康や歯並びに影響を及ぼします。
そのため、乳歯のケアは将来の歯の健康を考える上でとても大切です。
乳歯が永久歯に与える影響は以下の通りです。
①永久歯の歯並びに影響を与える
乳歯が正しい位置で抜けない場合、永久歯の生えるスペースが不足し、歯並びが乱れることがあります。
②乳歯から永久歯にむし歯が移ることがある
いつか抜けるからと乳歯のむし歯を放置していると、永久歯にもむし歯菌が移り、生えてきたと同時にむし歯ができている場合もあります。
③噛み合わせに問題が出やすい。
むし歯により乳歯が早くに抜けてしまったり、乳歯が生えているのに永久歯が生えてきてしまった場合、歯並びが乱れやすく、永久歯の噛み合わせに悪影響を及ぼす場合があります。
恵比寿駅2分の歯医者 恵比寿歯科・矯正歯科では、お子さんに最適な治療をご提案します。渋谷区・恵比寿周辺でお子さんの口腔内に関するお悩みの方は、恵比寿駅2分の歯医者 恵比寿歯科・矯正歯科にご相談ください。
乳歯に行うシーラントとは?効果やメリット・注意点を解説
2025年2月17日
▼目次
子どもの歯である乳歯は、永久歯に比べて歯の表面のエナメル質が薄く、むし歯になりやすい特徴があります。
特に奥歯の溝やくぼみは食べ物が詰まりやすく、歯ブラシが届きにくいため、むし歯リスクが高い部分です。
そんな乳歯のむし歯予防として注目されているのが「シーラント」です。
今回は、シーラントの基本情報や効果、乳歯にシーラントを施すタイミング、さらにそのメリットとデメリットについて解説します
1. シーラントとは?効果やメリットを解説
シーラントとは、歯の溝やくぼみに特殊な樹脂を塗布して固める処置で、以下のような効果があります。
➀むし歯の予防
歯の溝を埋めることで、むし歯菌の侵入や繁殖を防ぎます。特に歯磨きが不十分な年齢の子どもに効果的です。
➁高い予防効果
処置後すぐに効果を発揮し、特に乳歯や生えたての永久歯に対して適用することで、高い予防効果が得られる可能性があります。
➂むし歯の進行抑制
初期段階のむし歯が見られる場合でも、シーラントを施すことで進行を抑えることができる場合があります。
子どものむし歯予防におけるシーラントのメリットを以下に解説します。
➀痛みがほとんどない処置
シーラントは歯を削らずに行えるため、痛みを感じることがほとんどありません。
➁短時間で終了する
シーラントは簡単な処置のため、数分から十数分で終了します。
➂口腔内の健康向上につながる
むし歯リスクを抑えられるため、歯の長期的な健康維持にも効果的です。
2.乳歯にシーラントをする適切なタイミング
シーラントは、乳歯がむし歯になるリスクが高いタイミングで行うのが効果的です。
目安となる具体的なタイミングを以下に解説します。
➀乳歯が生え揃った頃
乳歯の奥歯は溝が複雑な形をしており、深くなっています。
乳歯が生え揃う時期は奥歯の溝がむし歯菌の温床になりやすいため、予防効果が高いとされています。
➁むし歯の初期兆候が見られた場合
歯の表面が白っぽく濁っていたり、歯の表面がザラザラしていたりする場合は、むし歯の初期段階である可能性があります。
このタイミングでシーラントを施すことで、むし歯の進行を防ぐことが期待できます。
➂定期検診で指摘された場合
定期検診時に歯科医師からシーラントの必要性を指摘された場合は、早めに対処するのが良いでしょう。
シーラントを適切なタイミングで行うことで、むし歯のリスクを効果的に抑えられます。
3. 乳歯にシーラントをする際の注意点
シーラントは効果的なむし歯予防策ですが、以下の点に注意が必要です。
➀施術後の定期的なメンテナンス
シーラントの効果は、一般的に3~5年ほど持続するとされていますが、食べ物の硬さや歯の使い方によっては早めに摩耗してしまうことがあります。
そのため、定期的に歯科医師のチェックを受けることが大切です。
➁歯磨きの習慣を怠らない
シーラントは歯の溝を保護しますが、全ての歯面をカバーするわけではありません。
日常の丁寧な歯磨きやフロスを用いたケアが必要です。
➂むし歯予防は包括的に
シーラントだけではむし歯を完全に防ぐことはできません。
バランスの良い食事や歯科医院でのフッ素塗布など、総合的な予防策を取り入れることが推奨されます。
定期検診を受診したり、日頃からこまめなケアを取り入れたりすることで、さらにむし歯の予防効果を高めることが期待できます。
シーラントは、乳歯をむし歯から守るための効果的な処置で、特に奥歯の溝の深い部分に対して、簡単かつ痛みの少ない方法でむし歯予防が期待できます。
しかし、処置を行うタイミングやシーラントの特性を理解することが大切です。
また、日々の歯磨きや定期検診と組み合わせることで、シーラントの効果を長持ちさせる可能性が高まります。
4. 恵比寿駅2分の歯医者 恵比寿歯科・矯正歯科の小児歯科診療
恵比寿駅2分の歯医者 恵比寿歯科・矯正歯科の小児歯科では0歳から通院頂くことを推奨しております。
歯が無い状態で何を治療するの?と思われるかもしれませんが、歯並びや顔立ちは生活習慣が影響します。
0歳から通院頂くことで、むし歯の早期発見はもちろん、親子で栄養、食事、姿勢や顔貌の発育、睡眠、呼吸、咀嚼の質向上を目指しております。
《恵比寿歯科・矯正歯科の小児歯科診療の取り組み》
➀子どもが歯医者の雰囲気に慣れることを大切に
スタッフとのコミュニケーションを通じてリラックスできる時間の確保や、楽しいイベントや「頑張ったごほうび」で通院が楽しくなる雰囲気づくりなどを心がけています。
➁早い段階での子どもの歯列矯正
子どもの歯列矯正を早期に行うことで、より健康的な歯並びと願望の成長ができます。さらには将来的に治療期間と費用を抑えられる可能性があります。
➂むし歯予防のための子どもの栄養指導
普段の食事と栄養バランスは歯の健康に影響を与えます。
当院では、歯磨き指導だけでなく栄養指導も行い、子どもたちの歯を守るお手伝いをします。
➃子どもの急な歯のトラブルに対応
「歯をぶつけた」「口周りのケガをした」このように迅速な診察が必要なトラブルにも対応可能です。
➄マタニティ歯科
お子さんだけでなく、妊娠中のお母さんにも産前・産後の最適な治療環境を整えています。
必要に応じて産婦人科と連携を取りながら治療方法を選択しています。
恵比寿駅2分の歯医者 恵比寿歯科・矯正歯科では、お子さんに最適な治療をご提案します。渋谷区・恵比寿周辺でお子さんの口腔内に関するお悩みの方は、恵比寿駅2分の歯医者 恵比寿歯科・矯正歯科にご相談ください。
子どものキシリトール摂取はむし歯予防になる?その理由や適量について解説
2025年2月14日
▼目次
子どものむし歯を予防する方法の一つとして、キシリトールの摂取が挙げられます。お菓子やガムに含まれる甘味料として知られているキシリトールですが、具体的にどのような効果があるのでしょうか?
また、子どもに与える際の適切なタイミングや注意点を知っておくことは、親御さんにとって非常に重要です。
今回は、キシリトールの特徴やむし歯予防効果、適切な摂取量について解説します。
1. キシリトールが子どものむし歯が予防になる理由
キシリトールとは、糖アルコールとよばれる天然由来の甘味料のひとつです。
キシリトールがむし歯予防に役立つ理由を以下に解説します。
➀ミュータンス菌の抑制作用
キシリトールはむし歯の原因となるミュータンス菌の活動を弱める効果があります。
具体的には、キシリトールはミュータンス菌が糖を代謝する過程を妨げて、酸の生成を抑制する事で歯のエナメル質の溶け出しを防ぐ効果があります。
➁再石灰化の促進
酸で溶け出してしまった歯の表面を修復する「再石灰化」を促すとされています。
➂唾液の分泌を促す
キシリトールはガムや飴に含まれることが多いため、唾液が多く分泌されます。
唾液には抗菌作用があるため、口腔内環境の改善が期待できます。
このような理由からキシリトールはむし歯予防に効果的といわれています。
しかし、キシリトール単体ではなく、他の糖アルコール(例えばソルビトールやマンニトールなど)と混合される場合もあるため、成分表示を確認することが重要です。
2. 子どもはいつからキシリトールを摂取できる?年齢別の目安と注意点
キシリトールを摂取する際には、子どもの発達段階に応じた注意が必要です。
キシリトール摂取の開始時期の目安について、年齢別に解説します。
➀2~3歳頃
この時期は、むし歯予防の基礎が形成される重要な時期です。ガムではなく、タブレットなどの形状が適しています。この時期は噛む力がまだ十分でないため、飲み込みやすい形状を選ぶことが大切です。必ず保護者が見ているところであげるようにして下さい。
➁4~6歳頃
噛む力が十分に発達するため、キシリトールガムを取り入れることが可能になります。
ただし、誤って飲み込んでしまう危険があるため、十分に注意しましょう。
➂小学生以降
自己管理ができるようになり、ガムや飴をむし歯予防の一環として取り入れて問題ないでしょう。
キシリトールを摂取する際は、以下の点に注意しましょう。
・初めて与える際はアレルギー反応が出ないか確認してください。
・砂糖や他の添加物が含まれているとむし歯リスクが高くなる可能性があるため、純粋なキシリトール製品を選ぶようと良いでしょう。
3. 子どもに与えるキシリトールの適量と選び方のコツ
キシリトールは適量を守って摂取することで、むし歯予防が期待できます。
しかし、過剰摂取は消化不良を引き起こす可能性があるため注意が必要です。
子どもに与えるキシリトールの適量と、キシリトール製品の選び方について、以下に解説します。
<キシリトールの適量>
➀推奨摂取量
1日に5g程度がむし歯予防に効果的とされています。これを複数回に分けて摂取するのが理想的です。
➁1回あたりの目安
ガムやタブレットの場合、1回1~2個が目安です。
➂摂取回数
1日3回程度、食後やおやつの後に使用することでミュータンス菌の活動を抑える効果が高まります。
<キシリトール製品の選び方>
➀キシリトールの配合割合むし歯予防の効果を得るには
100%キシリトールも虫歯予防効果が最も高く歯に優しいですが、特定のブランドや専門店でしか見かけないこともあります。
50%以上の配合量が推奨されます。
➁砂糖不使用のものを選ぶ
キシリトールと一緒に砂糖が含まれると、むし歯予防効果が半減する可能性があります。
➂味や形状
子どもが好む味や、誤飲のリスクが低い形状の製品を選びましょう。
4.恵比寿駅2分の歯医者 恵比寿歯科・矯正歯科の小児歯科診療
恵比寿駅2分の歯医者 恵比寿歯科・矯正歯科の小児歯科では0歳から通院頂くことを推奨しております。
歯が無い状態で何を治療するの?と思われるかもしれませんが、歯並びや顔立ちは生活習慣が影響します。
0歳から通院頂くことで、むし歯の早期発見はもちろん、親子で栄養、食事、姿勢や顔貌の発育、睡眠、呼吸、咀嚼の質向上を目指しております。
《恵比寿歯科・矯正歯科の小児歯科診療の取り組み》
➀子どもが歯医者の雰囲気に慣れることを大切に
スタッフとのコミュニケーションを通じてリラックスできる時間を確保したり、楽しいイベントや「頑張ったごほうび」で通院が楽しくなる雰囲気づくりを心がけています。
➁早い段階での子どもの歯列矯正
子どもの歯列矯正を早期に行うことで、将来的に治療期間と費用を抑えられる可能性があります。
➂むし歯予防のための子どもの栄養指導
普段の食事と栄養バランスは歯の健康に影響を与えます。
当院では、歯磨き指導だけでなく栄養指導も行い、子どもたちの歯を守るお手伝いをします。
キシリトールは、子どものむし歯予防に効果的です。ただし、適切な量やタイミング、お子さんに合った製品選びが重要です。特に小さいお子さんに与える際は、形状や飲み込みに注意しましょう。
➃子どもの急な歯のトラブルに対応
「歯をぶつけた」「口周りのケガをした」このように迅速な診察が必要なトラブルにも対応可能です。
➄マタニティ歯科
お子さんだけでなく、妊娠中のお母さんにも産前・産後の最適な治療環境を整えています。
必要に応じて産婦人科と連携を取りながら治療方法を選択しています。
恵比寿駅2分の歯医者 恵比寿歯科・矯正歯科では、お子さんに最適な治療をご提案します。渋谷区・恵比寿周辺でお子さんの口腔内に関するお悩みの方は、恵比寿駅2分の歯医者 恵比寿歯科・矯正歯科にご相談ください。
歯列矯正はいつから?小学生のうちに始めた方が良いケースと早期治療のメリット
2024年12月27日
▼目次
子どもの歯列矯正を考える際、「いつから始めるのが良いのか?」と悩む親御さんは多くいるのではないでしょうか。
特に子どもの場合、生え変わりの適切なタイミングで矯正治療を始めることが大切です。
今回は、小学生のうちに歯列矯正を始めた方が良いケースや、そのメリットと注意点、さらに治療にかかる期間について詳しく解説します。
1. 小学生のうちから矯正治療をした方が良い?
小学生のうちから矯正治療を始めるかどうかは、お子さんの歯並びや顎の発育状況によって異なりますが、小学生から始めた方がよい場合もあります。
以下に、その理由と早期治療のメリットについて説明します。
①顎の成長を活用できる
小学生の時期は顎の成長が活発であり、この成長を利用して顎を正しい位置に誘導できます。これにより、永久歯の生えるスペースを確保しやすくなります。
②むし歯や歯周病のリスク低減
歯が重なっていると磨き残しが生じやすく、むし歯や歯周病のリスクが高まります。早期矯正で歯並びを改善することで、これらのリスクを抑えることが可能です。
➂将来の複雑な治療を回避
早い段階で矯正を始めることで、成長後に複雑で長期的な治療が必要になる可能性を減らすことに繋がります。
2. 小学生のうちから歯列矯正をした方が良い歯並びとは
歯並びが悪いと見た目だけでなく、噛み合わせや発音、将来の健康にも影響を与えることがあります。
ここでは、小学生のうちに矯正治療を検討した方が良い場合の具体的な歯並びについて解説します。
➀上下のあごのバランスが良くない
上の前歯よりも下の前歯が前に出ている受け口や、下の前歯より上の前歯が出ている出っ歯を放置すると、噛み合わせの悪さから顔全体のバランスに影響を与える可能性があります。
➁左右の噛み合わせがずれている
噛み合わせが左右にずれている状態は、左右差によりバランスが崩れ、片方のあごだけに負担がかかることで、噛みにくいだけではなく、顎関節症のリスクが高まる可能性があります。
➂歯が重なって生えている
スペースが足りず、歯が重なり合って生えているガタガタの歯並びは、磨きにくいことで歯磨きがしにくくなり、むし歯や歯周病のリスクが高まる可能性があります。
➃前歯が噛み合わず隙間がある
前歯の上下に噛み合わない隙間があると、発音や食べ物を噛む機能に問題を引き起こす可能性があります。
特に「サ行」や「タ行」の発音がしにくくなる場合があり、早めの治療が推奨されます。
3. 子どもの歯列矯正にかかる期間
子どもの矯正治療にかかる期間は、歯並びの状態や治療内容によって異なりますが、一般的には1年半から3年程度が目安とされています。
治療期間を左右する主な要因は以下の通りです。
➀どのくらい歯並びに問題があるか
歯の重なりが軽度であれば短期間で治療が終了する場合がありますが、大幅な歯の移動が必要な場合は、治療期間が長くなることがあります。
➁どの矯正方法で治すか
拡大床(顎を広げる装置)やヘッドギアを使用する場合は、どの装置を使うかで治療期間が変わってきます。
➂装着時間を守れるか
拡大床など取り外し式の装置を正しく装着することや、どのくらいの時間装着できるのかで、全体の矯正期間に差が出やすいです。
4. 子どものうちに歯並びを矯正するメリットと注意点
子どものうちに歯列矯正を始めることは、歯並びだけでなく全体の健康にも良い影響を与えます。
子どものうちに矯正を始めるメリットは以下の通りです。
①むし歯や歯周病の予防に繋がる
歯並びが整うと細かい部分まで歯磨きがしやすくなり、食べ物が歯に詰まりにくくなるため、むし歯や歯周病のリスクを減らすことに繋がります。将来の歯の健康を守る基盤を築けるのは大きなメリットです。
②心理的なストレス軽減の可能性
歯並びを改善することで人とコミュニケーションに積極的になれたり、笑顔に自信を持ちやすくなる可能性があります。
コンプレックス解消は自己肯定感を高めるだけではなく、気持ちも明るく前向きになるでしょう。
③成長を利用して治療が進みやすい
子どもの顎や歯は成長途中のため、大人よりも歯や顎を動かしやすい状態です。
そのため、短期間で治療を進められる場合があります。
④将来の複雑な矯正を避けられる
子どものうちにスペース不足や噛み合わせの問題を解決しておくことで、大人になってからの矯正治療が不要になる、または軽度で済むことがあります。スペースをつくることで歯を抜く必要がなくなるケースもあります。
5.子どもの矯正治療を進める上での注意点
➀お子さん本人の協力が必要
矯正治療では、毎日の装置の装着や食後の歯磨きがとても重要です。
矯正装置を適切に装着したり清掃したりしないと、治療が思うように進まない場合があります。
お子さんが装置を使いやすいよう、親御さんがサポートすることも大切です。
➁治療中の負担を理解する
矯正装置を装着し始めた頃は、違和感や軽い痛みを感じることがあります。このような場合は、無理せずお子さんに寄り添い、歯科医師に相談しながら対応しましょう。
➂長期的な治療計画を考える
子どもの成長に合わせた矯正治療は、1~3年程度で終わる場合もあれば、中学や高校まで経過観察が必要になる場合もあります。
スケジュールを確認し、家族全体で治療計画に向き合うことが大切です。
小学生のうちに歯列矯正を始めることは、顎や歯の成長を利用して効率的に治療を進められる大きなメリットがあります。
ただし、すべての子どもが早期治療を必要とするわけではないため、まずは歯科医師の診断を受けることが重要です。
お子さんの歯並びや噛み合わせに不安がある場合は、早めに歯科医院に相談し、最適な治療計画を立てることをおすすめします。
恵比寿歯科・矯正歯科では、お子さんの歯列矯正に関するご相談を受け付けていますので、お気軽にお問い合わせください。
赤ちゃんの歯医者デビューはいつから?早めに受診するメリット
2024年12月6日
▼目次
赤ちゃんの歯が生え始めると、むし歯や歯並びに関する心配も出てきます。早めの歯医者デビューが推奨されていますが、具体的にはいつから始めればいいのか、どのようなメリットがあるのかを気にされる方も多いでしょう。今回は、赤ちゃんが歯医者に通う適切な時期とそのメリット、受診の流れ、そして受診をスムーズに進めるためのコツについて解説します。
1. 赤ちゃんの歯医者デビューはいつから?
乳歯が生える前にも粘膜や顎や舌に気になるところがあれば生後間も無くてもご来院ください。
物心つく前から歯医者さんに通う習慣が当たり前になっている患者さんは、
デンタルIQが高く、年齢を重ねても素敵な笑顔で定期検診・メインテナンスに来院されます。
そのため歯科に対する知識や習慣から虫歯リスクが低く、治療が少ない状態で口腔内が綺麗に保つことができています。
特に口腔内に異常が見られない場合でも、3~4カ月に1回のペースで定期的に歯科医院を受診するのが理想的です。早めに口腔ケアの習慣を身につけることで、将来の歯の健康にもつながります。
2. 0歳から歯医者に通うメリット
0歳からの歯科受診には、赤ちゃんの口腔健康を守るためのさまざまなメリットがあります。
以下に、その主なメリットをご紹介します。
①むし歯予防ができる
赤ちゃんの歯医者デビューを早期に行うことで、むし歯予防に対する正しい知識が親御さんにも身につきます。むし歯リスクは乳歯が生え始めるころからあり、特に哺乳瓶でのミルクやジュースがむし歯の原因となる場合があるため、歯医者では正しい食べ物の与え方や歯磨き方法について丁寧な指導が受けられます。また、フッ素塗布などの予防処置も定期的に行うことで、リスクを減らすことができます。
②口腔内の成長を確認できる
歯の生え方や顎の成長は子どもによって異なり、成長に伴って歯並びの問題が発生する場合があります。赤ちゃんの頃から歯科医院に通うことで、歯並びや顎の異常を早期に発見できる可能性が高まります。歯科医師による定期的なチェックを受けることで、歯がきれいに並ぶためのスペースが確保されているか、また顎が正しく成長しているかを確認することができ、将来的な矯正治療の必要性も早期に把握できます。
③歯医者に慣れる
小さい頃から歯医者に通うことで、赤ちゃんは歯医者に対する恐怖心や不安を感じにくくなることが期待できます。初期の段階で歯医者に対する良いイメージを持つことができれば、定期的に通院する習慣が自然と身につき、成長してからも歯医者を避けることなく通えるようになります。
3. 赤ちゃんの歯科受診の流れ
赤ちゃんの初めての歯科受診で、どのようなことが行われるのか不安に感じる親御さんも多いでしょう。初診の流れを以下のポイントごとに解説します。
①受付と問診
初めての受診時には、保険証の提示と問診表の記入を行います。問診表には赤ちゃんの健康状態や歯磨きの習慣、食生活についての質問があり、これをもとに歯科医師が適切なアドバイスやケアを提供します。
②口腔内のチェック
歯科医師が赤ちゃんの歯の状態を確認し、歯茎や歯並びに異常がないかチェックします。この診察によって、今後の成長過程でのトラブルを未然に防ぐことができます。
③親御さんへのケア指導
歯科医師が歯磨きの方法やケア用品の選び方についてアドバイスします。さらに、食事の与え方やおやつのタイミングなどむし歯予防に役立つ知識も提供されることもあり、家庭でのケアがしやすくなるでしょう。
④予防処置(必要に応じて)
必要に応じて、フッ素塗布などの予防処置が行われることもあります。フッ素は歯のエナメル質を強化し、むし歯予防に効果的です。ただし、この処置は必須ではなく、親御さんと相談しながら進めていきます。
4. 初めての歯科受診を成功させるコツ
赤ちゃんが初めての歯科受診を楽しく、リラックスして受けられるように、親御さんができる工夫を紹介します。
①受診の時間帯を選ぶ
赤ちゃんは機嫌の良い時間帯やお昼寝のタイミングなどが決まっていることが多いです。歯科受診の予約をする際には、赤ちゃんが機嫌よく、リラックスしている時間を選ぶようにしましょう。特に朝やお昼寝の後など、体力が十分にある時間帯を選ぶことで、泣いたり不安になったりするのを防ぎやすくなります。
②お気に入りのアイテムを持参する
歯医者の待合室や診察室では、赤ちゃんが緊張したり、不安を感じたりすることがあります。そのため、お気に入りのぬいぐるみやおもちゃ、毛布などを持参すると、リラックスした状態を保ちやすくなるでしょう。
③事前に歯医者の雰囲気に慣れさせる
可能であれば、事前に歯科医院を訪れたり、診療室を見せたりすることで、場所への緊張を和らげることができます。受診前に「歯医者さんに行こうね」といった前向きな声かけをしておくことも効果的です。
④歯医者での受診をポジティブな体験にする
受診後に「よく頑張ったね!」と褒めてあげたり、ご褒美を用意したりすることで、次回も歯医者に行くのが楽しみになるでしょう。ポジティブな体験を増やすことが大切です。
⑤親御さんもリラックスする
赤ちゃんは親御さんの気持ちに敏感です。親御さんが不安な様子を見せると、赤ちゃんも緊張してしまいます。歯科医師やスタッフがしっかりとサポートしてくれるので、親御さんも安心してリラックスした状態で臨むことが大切です。
赤ちゃんの歯医者デビューは、早めに行うことでむし歯予防や口腔ケアの基礎が整い、成長に伴う口腔内の変化も確認できます。初めての受診を楽しく、安心して受けられるよう工夫することで、将来の歯科通いに対する不安を軽減し、健康な歯の土台作りが可能です。親御さんが積極的にサポートすることで、赤ちゃんの歯科習慣も自然と身につきやすくなります。
恵比寿歯科・矯正歯科では、0歳の子どもから歯の健康をサポートしています。お子さんの歯医者デビューは、恵比寿歯科・矯正歯科にお任せください。
子どもの歯磨きはいつから?小児歯科で行う口腔ケア
2024年12月3日
▼目次
子どもの歯磨きは、成長に合わせてしっかり行う必要があります。歯が生え始めたばかりの頃から、将来の健康な歯を育むためのケアが求められます。歯磨きの習慣を早いうちから身につけることは、むし歯予防だけでなく、口腔全体の健康にも繋がります。今回は、子どもの口腔ケアをいつから始めるべきか、どのように進めていくべきか、小児歯科で行われるケア方法について詳しく解説します。
1. 子どもの口腔ケアはいつから始めるべき?
子どもの口腔ケアは、口の中を清潔に保ち、歯が生える準備として口に触れることから始めます。乳児期から口に触れる経験を持たせると、歯磨きへの抵抗感が減りスムーズに口腔ケアを始められます。
一般的には、生後6か月頃になると乳歯が生え始めます。このタイミングで歯磨きをスタートしましょう。初めは柔らかいガーゼや指歯ブラシを使い、歯や歯茎を優しく清潔にすることが重要です。
2. 自宅で行う子どもの口腔ケア方法
自宅での子どもの口腔ケアは、成長段階に合わせて柔軟に取り組むことが大切です。以下の方法を参考に、子どもが歯磨き習慣を身につけやすくなる工夫をしていきましょう。
①生後6か月から1歳頃まで
この時期は、乳歯が生え始める大切な時期です。最初の歯が生えたら、柔らかいガーゼやシリコン製の指歯ブラシを使い、1日に1回優しく磨きましょう。歯ブラシを使うことが難しい場合も、唇や歯茎に触れることで子どもが歯磨きに慣れていくようサポートしていきます。
②1歳から3歳頃まで
子どもが自分で歯ブラシを持てるようになったら、柔らかい毛の歯ブラシを使って歯磨きの練習を始めます。この時期は、保護者が仕上げ磨きを行うことが重要です。フッ素入りの歯磨き粉を少量使いながら、特に前歯や奥歯の噛み合わせの部分も丁寧に磨いてあげましょう。
③3歳以上
3歳以上になると、だんだんと自分で歯を磨く習慣を身につけられるようになります。しかし、まだ磨き残しが多い可能性もあるため、保護者の仕上げ磨きは引き続き欠かせません。
3. 小児歯科で歯磨き指導を受けるメリット
小児歯科では、子どもに合った口腔ケアの方法を指導してくれます。子どもの口腔ケアがさらに効果的に行えるようになるだけでなく、将来的なトラブル予防にも繋がります。
①専門的なアドバイスが受けられる
歯科医師や歯科衛生士が、年齢や歯の成長段階に合わせた最適なケア方法を教えてくれます。どのように磨けば歯垢を効果的に除去できるか、子どもが楽しく歯磨きに取り組めるコツなど、保護者だけではわかりにくい部分も細かくアドバイスを受けられるでしょう。
②適切な予防処置を受けることができる
小児歯科では、フッ素塗布などの予防処置も行っています。特に乳歯の段階で定期的にフッ素塗布を受けることで、むし歯のリスクを軽減でき、永久歯への移行をスムーズにします。
③子どもの歯医者嫌いを防ぐ
定期的に小児歯科に通うことで、歯医者に慣れることができ、歯科医院に対する恐怖心を抱きにくくなります。初めは歯磨き指導などのケアから通院を始めると、歯科医院を「怖い場所」ではなく「口の健康を守るための場所」と認識し、将来的な治療の際にも抵抗が少なくなることも期待できるでしょう。
④早期発見・早期治療
小児歯科に定期的に通うことで、むし歯や歯並びの異常などを早期に発見できる点もメリットです。小さな異常でも早期に対処することで、大がかりな治療を避けることができ、子どもの負担を軽減できます。また、歯並びに関しても専門的なアドバイスが受けられるため、矯正が必要な場合の移行もスムーズです。
4. 子どもの仕上げ磨きのポイント
仕上げ磨きは、子どもの歯をしっかりと清潔に保つために欠かせないケアのひとつです。小さな子どもは自分で丁寧に磨くことが難しいため、仕上げ磨きを行い磨き残しを防ぐことが重要です。以下のポイントを押さえ、効果的な仕上げ磨きを行いましょう。
①柔らかい歯ブラシを使用する
仕上げ磨きでは、子どものデリケートな歯と歯茎を傷つけないように、柔らかい毛の歯ブラシを選びましょう。子ども用の小さなヘッドの歯ブラシを使うことで、口の中で操作しやすくなり、奥歯までしっかりと届きます。また、歯磨きが楽しくなるように、キャラクターがデザインされた歯ブラシなど、子どもが好むものを用意するのもおすすめです。
②歯と歯茎の境目を意識して磨く
歯と歯茎の境目は、特に汚れがたまりやすい部分です。歯ブラシの毛先が歯と歯茎の境目にきちんと当たるよう、少し傾けて優しく磨きましょう。力を入れすぎると歯茎を傷つける可能性があるため、やさしい力で小刻みに動かすのがポイントです。
③噛み合わせ部分や奥歯も忘れずに
噛み合わせ部分や奥歯の磨き残しがあると、むし歯のリスクが高まります。特に奥歯は見えにくく磨きづらい場所なので、子どもが上を向いた状態で磨くと良いでしょう。また、鏡を使いながら仕上げ磨きを行うと、磨き残しを確認しやすくなります。
④短時間で楽しく
仕上げ磨きは、子どもにとって「楽しい時間」と感じられるように工夫すると、歯磨き習慣が身につきやすくなります。好きな音楽をかけたり、歌を歌いながら磨いたりして、歯磨きをポジティブな体験にするようにしましょう。また、時間が長すぎると子どもが嫌がることがあるため、短時間で終わらせるよう心がけます。
⑤毎日の習慣として定着させる
仕上げ磨きは毎日の習慣にすることが大切です。特に夜寝る前の歯磨きはむし歯予防に重要です。就寝前に家族で一緒に歯磨きタイムを設けるなど、日常の習慣として定着させていきましょう。
子どもの口腔ケアは、乳歯が生え始める前から考えることが大切です。家庭での口腔ケアと小児歯科での指導を組み合わせ、正しい歯磨き方法やむし歯予防を学ぶことで、子どもの歯の健康を守ることができます。
恵比寿歯科・矯正歯科では、専門的な知識と豊富な経験を活かし、0歳の子どもから歯の健康をサポートしています。
むし歯の治療や予防に関するご相談は、お気軽にお問合せください。
子どもはむし歯になりやすい?その理由や放置するリスク、予防法について解説
2024年11月1日
▼目次
子どもの歯は大人に比べてむし歯になりやすいと言われています。
では、なぜ子どもの歯がむし歯になりやすいのか、そしてそのむし歯を放置した場合、どのようなリスクがあるのかをご存知でしょうか。
今回は、子どもがむし歯になりやすい理由や放置するリスク、さらにはむし歯予防のためにできる日常的な対策について解説します。
1. 子どもがむし歯になりやすい理由とは?
子どもがむし歯になりやすいと言われる主な理由を以下に詳しく解説します。
①歯のエナメル質が薄い
子どもの歯は大人の歯に比べてまだ成長段階にあり、歯の表面を覆うエナメル質が薄く柔らかい状態です。そのため、酸や細菌への抵抗力が弱く、一度むし歯になるとあっという間に進行してしまいます。
②歯磨きが十分にできていない
歯磨きが不十分なことで歯垢や歯石が口腔内に停滞すると、むし歯になりやすくなります。子どもは自分で十分に歯磨きをすることが難しく、特に奥歯や歯と歯の間など、見えにくい部分はむし歯ができやすい場所となります。
③間食する頻度が多い
子どもはお菓子やジュースを摂取する回数が多く、甘いものを好む傾向があります。これにより、口腔内が酸性の状態に長時間さらされることで、歯が酸によって徐々に溶かされてむし歯が進行してしまうことがあります。特に飴やガム、キャラメルのような粘着性のあるお菓子は注意が必要です。
2. 子どものむし歯を放置するリスク
子どものむし歯は自然には治ることはなく、放置しているとどんどん進行していきます。
子どものむし歯を放置するとどのようなリスクがあるか、以下に解説します。
①むし歯が急速に進行する
子どもの歯はエナメル質が薄いため、むし歯菌が簡単に歯の内部に浸透し、短期間で広がってしまいます。むし歯が進行すると歯の神経まで達し、激しい痛みを伴うこともあります。
②永久歯への影響がでる
むし歯が進行して乳歯が抜けたり、歯根にまで影響が及んだりすると、その下で成長している永久歯に悪影響を与えることがあります。乳歯は永久歯が正しい位置に生えるためのガイド役を果たしているため、子どものむし歯を放置すると、歯並びが悪くなる原因にもなります。
③口腔内の健康全体に悪影響
放置されたむし歯は、周囲の歯や歯ぐきに炎症を引き起こす可能性があり、歯肉炎のリスクも高まります。また、むし歯が原因で口腔内に細菌が増殖し、全身の健康に悪影響を与える可能性もあります。
もしむし歯ができてしまった場合、できるだけ早期に治療を行うことが重要です。軽度のむし歯であれば、フッ素塗布や歯のクリーニングで進行を食い止めることができます。また、治療が必要な場合でも、削って詰め物をするなどの簡単な処置で済むことがほとんどです。
3. 子どもがむし歯になりやすい場所と歯磨きの方法
子どもの歯の中で、特にむし歯になりやすい場所を解説します。
①奥歯の噛み合わせの部分
子どもの歯の中でも特にむし歯になりやすいのが、奥歯の噛み合わせ部分です。奥歯の溝やくぼみには食べ物のカスが溜まりやすく、歯ブラシが届きにくい場所でもあります。溝に汚れが停滞しているとむし歯の原因となるため、歯磨きの際には奥歯をしっかりと磨くことが必要です。
子どもの歯ブラシは、小さめのヘッドで柔らかい毛の歯ブラシを選び、奥まで届きやすいものを選びましょう。
②歯と歯の間
もう一つのむし歯ができやすい場所は、歯と歯の間です。歯の隙間は歯ブラシが届きにくく、歯垢がたまりやすい場所です。毎日の歯磨きとともに、デンタルフロスを使用することがおすすめです。
4. 日常でできる子どものむし歯の予防法
子どものむし歯を予防するためには、毎日のケアが重要です。歯磨きだけでなく、生活習慣全体を見直すことで、むし歯のリスクを大幅に減らすことができます。子どものむし歯の予防法を以下に詳しく紹介します。
①定期的なフッ素塗布
フッ素には歯の再石灰化を促進し、エナメル質を強化する効果があります。定期的に歯科医院でフッ素塗布を行うことで、むし歯になりにくい強い歯を作ることができます。また、歯磨き粉はフッ素配合のものを使うことも効果的です。
②保護者による仕上げ磨き
子どもだけの歯磨きでは磨き残しが多く、むし歯がリスクが高くなってしまいます。仕上げ磨きでは、汚れが溜まりやすい奥歯や歯と歯の間を重点的に磨きましょう。
③バランスの取れた食事
糖分を多く含む食べ物や飲み物はむし歯の原因となります。甘いお菓子やジュースなどの摂取を控え、バランスの取れた食事を心がけましょう。特にカルシウムやビタミンDは、歯や骨を強化する働きがあるため、小魚や、緑黄色野菜を積極的に摂取するようにしましょう
④間食の回数を減らす
食事をすると口腔内が中性から酸性に傾くため、間食の回数が多いと、長時間酸性の状態にさらされることになり、むし歯になりやすくなります。おやつの回数は1日1回に抑え、ダラダラ食べをしないように注意しましょう。糖分を含まない飲み物を選ぶこともむし歯予防に繋がります。お家にジュースなどの飲み物を置かないこともポイントです。
⑤定期検診の受診
子どもは、最低でも3ヶ月に1回程度の定期検診を受けることが大切です。早期発見と早期治療がむし歯の進行を防ぎ、子どもの歯を健康に保ちます。また、歯科医師や歯科衛生士が日常の歯磨き方法やケアについてアドバイスをしてくれるため、家庭での予防がより効果的になります。
エナメル質が未成熟な子どもはむし歯が進行しやすいため、日常生活でのケアや定期検診が重要です。もしむし歯ができてしまった場合は、早期発見・早期治療を心がけましょう。日々の歯磨きやフッ素塗布、正しい間食の取り方、そして歯科医院での定期検診を取り入れることで、子どもの歯の健康を守りましょう。
こどもの歯並び ここを見る👀
2024年10月29日
こんにちは!
渋谷区 恵比寿の歯医者、恵比寿歯科・歯科矯正の歯科医師の白石です。
先日のブログでは反対咬合(反対の噛み合わせ)について書きましたが、
今回は保護者の方にぜひ
「子どもたちのお口の中でここを見ていただきたい!!」
についてお話ししていきます。
1 乳歯の数
〜2歳まで:0ー16本
3歳から6歳 :20本
6歳〜 :生え変わり開始!
2 歯と歯の間に隙間があるか
歯と歯の間に数ミリの隙間があるのが理想です。
最近のkidsたちには隙間がありません・・・
隙間がないと、将来の歯並びは↓こんなイメージになります。

顎ももちろん成長しますが、歯の大きさは永久歯の方が大きい!
隙間がないとスペース不足で並びません😭
歯の大きさと顎の大きさがマッチしていないお子さんがとても多い印象にあります。
3 舌の位置
ベロの位置は 「上あご」 です!
保護者のみさまもご確認を。
4 お口が閉じているか
お鼻に問題があって口呼吸になっている子、とても多いです。
習慣的に口が開いている状態があったら注意!
5 歯茎の色
茶色くなっていたら・・・・
口呼吸のサインです!
6 姿勢
猫背になってませんか?
姿勢と歯並び、とても深い関係があります。
7 笑顔の時の歯ぐきの見え方
ニコって笑った時に歯ぐきがたくさん見えるのは、成長の方向の修正が必要!
詳しくはまたの機会に。
まずは1−7個のチェック項目を確認してみてください☺︎
これらは全て歯医者さんで相談できます。
ご相談お待ちしています!
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恵比寿・代官山エリアで歯医者をお探しなら、医療法人社団 新心会の恵比寿歯科・矯正歯科へ
一般歯科、歯科口腔外科、矯正歯科、小児歯科、マウスピース矯正、ホワイトニング、インプラント、セラミック審美治療など何でも承ります。
医療法人社団 新心会
恵比寿歯科・矯正歯科
〒150-0021
東京都渋谷区恵比寿西1-10-10若葉西ビル3階
TEL:03-6277-5056
URL:https://www.ebisudc.com/
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子どものむし歯予防に!フッ素塗布の効果、安全性と始める時期について
2024年10月2日
▼目次
子どもの歯をむし歯から守るために、フッ化物(以下フッ素)塗布が効果的であることは広く知られています。
しかし「フッ素の安全性は大丈夫?」「フッ素塗布は何歳から始めるべき?」「フッ素塗布の頻度はどれくらい?」といった疑問を持つ親御さんも多いのではないでしょうか。
この記事では、フッ素塗布の効果や安全性、フッ素塗布の流れについて詳しく解説します。
1. 子どもの歯に対するフッ素の3つの効果
フッ素にはむし歯を予防する効果がありますが、具体的にはどのような効果があるでしょうか?
ここでは、フッ素の3つの効果について詳しく解説します。
①酸に強くなる
フッ素の最も大きな効果の一つは、エナメル質を強化することです。エナメル質は歯の最外層にあり、歯を保護する役割を果たしていますが、むし歯菌が酸を生成すると、その酸によってエナメル質が溶かされてしまう可能性があります。
フッ素はエナメル質に浸透し、酸に対してより強い「フルオロアパタイト」と呼ばれるものを形成します。これにより、子どもの歯は酸に対して耐性を持ち、むし歯になりにくい状態を作り出します。
➁再石灰化の促進
子どもの歯は大人に比べてまだ成熟しておらず、酸によってエナメル質が溶けやすい傾向があります。しかし、フッ素は溶けかかったエナメル質の修復を助ける「再石灰化」のプロセスを促進します。
再石灰化とは、歯の表面に再びミネラルが取り込まれ、エナメル質が元の状態に戻ることを指します。フッ素がこのプロセスをサポートすることで、初期段階のむし歯が自然に修復される可能性があります。これにより、子どもの歯がむし歯から守られます。
➂むし歯菌の抑制
フッ素には、むし歯菌そのものの活動を抑える効果もあります。むし歯菌が酸を生成すること自体を抑制することで、歯が酸によってダメージを受けるリスクを減少させます。特に、定期的にフッ素塗布を行うことで、口腔内のむし歯菌の増殖を防ぎ、長期間にわたりむし歯予防に貢献します.
2. 子どものフッ素塗布は何歳から始めるべき?
では実際に何歳からフッ素塗布を始めるのが最適なのでしょうか?
ここでは、フッ素塗布の適切な開始時期とその理由について詳しく解説します。
適切な開始時期は乳歯が生え揃う1歳~1歳半頃
フッ素塗布を始める最適なタイミングは、乳歯が生え揃う1歳~1歳半頃がおすすめです。
生え始めの乳歯は、歯質が弱くむし歯リスクが高まる時期です。早い段階でフッ素塗布を行うことで、フッ素の効果を最大限に引き出すことができます。
フッ素を塗布する頻度は3ヶ月から6ヶ月に1回
子どものフッ素塗布は、3ヶ月から6ヶ月に1回のペースで行うことがおすすめです。
この頻度は、個々のむし歯リスクや歯の状態によって異なる場合もあります。
むし歯のリスクが高い場合は3ヶ月に1回の頻度でフッ素塗布を行うことがおすすめですが、むし歯のリスクが低い場合は半年に1回のフッ素塗布でも十分な効果を発揮します。
3. フッ素塗布は安全?フッ素に関する疑問
フッ素塗布の安全性について不安を感じる方もいるのではないでしょうか。
ここでは、フッ素塗布に関する安全性について詳しく解説します。
フッ素塗布の安全性と適切な使用量
フッ素がむし歯予防に非常に効果的であることは、多くの研究で証明されています。歯科医院で行われるフッ素塗布は、専門の歯科医師や歯科衛生士が適切な濃度と量で行います。親御さんが懸念されるような「フッ素の身体への害」は、適切に管理された量であればほとんど心配ありません。
また、当院では、塗布量や濃度(ppm)は年齢(幼児なのか成人以降か)で使い分けています。
フッ素中毒とは?
フッ素中毒は、適量以上のフッ素を摂取したときに起こる可能性がありますが、正しい使用方法を守れば心配ありません。フッ素中毒には慢性フッ素中毒と急性フッ素中毒の2つのタイプがありますが、どちらも非常に稀なケースです。
慢性フッ素中毒
これは、長期間にわたって適量の2〜3倍のフッ素を摂取し続けた場合に発生します。低濃度のフッ素を含む洗口液や歯磨き剤、フッ素入りの水を誤って多量に摂取することが原因で、骨硬化症や歯に白斑が現れる「斑状歯(はんじょうし)」になることがあります。しかし、通常の使用範囲ではこのような症状が現れることはほとんどありません。
急性フッ素中毒
一度に大量のフッ素を摂取した場合に発生します。急性フッ素中毒の症状には、吐き気、嘔吐、下痢などが含まれます。この中毒の目安は、体重1kgあたり2mgのフッ素を一度に摂取した場合です。例えば、体重20kgの子どもが40mg以上のフッ素を一度に摂取した場合にリスクがありますが、通常の歯磨きや歯科医院でのフッ素塗布でこのような量を摂取することはありません。
4. フッ素塗布の流れ
恵比寿歯科・矯正歯科では、子どものむし歯予防のためのフッ素塗布を行っています。
ここでは、フッ素塗布の流れについて解説します。
①口腔内のチェック
フッ素塗布を行う前に、歯科医師や歯科衛生士が口腔内をチェックします。
むし歯の有無や汚れの状態を確認し、むし歯がある場合には、先に治療を行います。
②歯のクリーニング
フッ素塗布の効果を最大限に引き出すために、歯の表面を清潔にする必要があります。
専用の器具やブラシを使って、歯の表面に付着したプラーク(歯垢)や汚れを丁寧に取り除きます。
③フッ素の塗布
フッ素を歯の表面に塗布します。
余分なフッ素がある場合は、軽く拭き取ります。
フッ素塗布は、子どもの歯をむし歯から守るための効果的な方法です。
歯が生えてから定期的にフッ素塗布を行うことで、歯を強化し、酸から歯を守る重要な役割を果たします。
恵比寿歯科・矯正歯科では、専門的な知識と豊富な経験を活かし、0歳の子どもから歯の健康をサポートしています。
むし歯予防に関するご相談は、お気軽にお問合せください。
子どもも歯周病になる?親が知っておくべき原因と予防法
2024年9月20日
▼目次
こんにちは!
渋谷区 恵比寿の歯医者、恵比寿歯科・矯正歯科です。
今回は子どもの歯周病についてお話していきます。
実は、子どもも歯周病になることがあります。近年、子どもたちの間で歯肉炎(歯周病の始まりの症状)が増えているというデータも報告されています。歯周病と言えば多くの人が中高年の問題だと考えがちですが、実際には子どもたちにも十分な注意が必要です。
1. 子どもの歯周病の増加原因
歯周病には、歯ぐきが炎症をおこす「歯肉炎」と、それが進んで土台である歯周組織が破壊されてしまう「歯周炎」の2段階あります。磨き残し等による細菌の感染によって歯ぐきが赤く腫れたり、歯が抜け落ちたりする病気であるという事は以前にもお話しましたが(詳細はこちらの記事をご参照下さい)、なぜ子どもの歯周病が増えているのでしょうか?増えている原因は以下が考えられます。
①不適切な口腔ケア
多くの子どもは、歯磨きの習慣が十分に身についていない場合があります。また、歯磨きの際に十分な時間をかけず、磨き残しがあることが多いため、歯垢が溜まりやすくなり、それが歯周病の原因となります。
②食生活の変化
最近の食生活では、糖分の多い食べ物や飲み物の摂取が増えていることも歯周病の原因です。糖分が多いと歯垢の発生が促進され、歯周組織に悪影響を及ぼします。
③家庭での口腔ケア不足
子どもが自分で正しく歯磨きをできない場合、親のサポートが必要です。親が忙しく子どもの歯磨きにサポートできる時間が十分に取れない等で、家庭での口腔ケアが不十分になるとリスクが高まります。
④ライフスタイルの変化
子どもたちの生活習慣の変化、特に夜遅くまで起きていることや食事の後に歯を磨かないことが、歯周病の原因となることがあります。
⑤口呼吸
口呼吸が習慣化している子どもは、口内が乾燥しやすく、唾液の抗菌作用が減少するため、歯周病が進行しやすくなります。
これらの原因により、子どもの歯周病のリスクが増加しています。
2. 早期発見が鍵!子どもの歯周病のサイン
子どもの歯周病には、次の様な症状が見られます。将来の口腔内環境に大きな影響を及ぼす可能性があるため、早期に気づき、適切な対処をすることが重要です。子どもの歯周病のサインについて以下に説明します。
①歯茎の腫れや赤み
普段の色よりも明らかに腫れていたり、赤みを帯びていたりする場合、歯周病の初期症状かもしれません。特に食事やブラッシング時に痛がる場合は注意が必要です。
②歯茎からの出血
歯を磨くときや固い食べ物を噛むときに歯茎から血が出るのは、歯肉炎の兆候です。これを放置すると進行して歯周炎となる恐れがあります。
③口臭
口腔内の清潔を保っているにもかかわらず、口臭が強い場合、歯周病が疑われます。細菌が原因となることが多いので早めの対処が求められます。
④歯の動揺
固い食べ物を噛んだときや指で押したときに歯が揺れる場合、歯周病が進行している可能性があります。この段階で定期健診を受けることが非常に重要です。
3. 子どもの歯周病を予防するポイント
口腔内の健康は全身の健康に密接に関連しています。特に成長過程にある子どもにとって、健康管理の一環として、歯周病の予防は欠かせません。最後に予防方法を解説していきます。
①歯磨き習慣
基本的なことですが、毎日の歯磨きが重要です。子どもの歯周病の主な原因の一つは、歯磨きの習慣がまだしっかりと身についていないことです。子どもが自分で歯を磨く際、十分に時間をかけて全ての歯をきれいにすることは難しく、不十分な磨き残しが歯周病のリスクを高めます。特に、奥歯や歯と歯の間など、汚れがたまりやすい部分は注意が必要です。自分でうまく磨くことが難しいため、親が仕上げ磨きをする、磨き残しを確認してあげる等のサポートをすると良いでしょう。
➁食生活
食生活の改善も重要です。甘いお菓子や炭酸飲料といった高糖分の食品を頻繁に摂取する子どもは、むし歯や歯周病になりやすいです。糖分は口内の細菌にとってのエネルギー源となり、それが酸を作り出し、歯や歯肉を傷つけます。そのため、バランスの良い食事と適度な間食が重要です。砂糖を多く含む飲み物やお菓子の摂取を控え、代わりにカルシウムやビタミンが豊富なバランスのとれた食事を心がけましょう。
➂歯科医院での定期診察
両親や祖父母が歯周病を患っていた場合、子どももそのリスクが高くなることがあります。これは家庭内で共通の生活習慣や口腔環境が影響を与えている可能性があります。歯科医院の定期診察を受けることで、早期に問題を発見し、その時の症状に適したケアを行うことが可能になります。家庭でのケアだけでは不十分な部分を補う大切なステップです。
恵比寿歯科・矯正歯科では患者さんに適した歯ブラシのご案内や磨き方、歯間ブラシやデンタルフロスの使い方等もサポートいたします。ご自宅での磨き方に疑問や不安がある際はお気軽にご相談ください。
まとめ
歯周病の予防は、一日一日の積み重ねが大切です。子どもの将来のためにも、早い段階からしっかりと予防していきましょう。日頃から注意深く観察し、定期的に歯科医院で受診してくださいね。
お子さんとそのご家族の健康を守るために、恵比寿歯科・矯正歯科は全力でサポートいたします。定期検診や治療を通じて、皆さんの疑問や不安にお答えいたしますので是非お気軽にご相談ください。